エステサロンの内装を決める前に押さえておきたい基礎知識
エステサロンの内装工事を初めてする方は、業者選びに迷い、施工までの流れが不透明でしょう。どのような業者があり、どのように業者を選べばよいのでしょうか。結論からいうと、デザイン設計会社や施工会社、専門業者があり、どこを工事してもらうかで選び方が変わります。本記事ではエステサロンの内装工事を検討している方に向けて、内装工事の種類や業者の種類、工事するまでの流れといった基礎知識を解説いたします。
内装工事の種類
内装工事は、内装設計や内装工事、設備工事の3種類に分かれます。順番に説明いたします。まずは、内装設計です。内装設計は、内部の空間やインテリアの装飾を考えながら、クライアントの内装のイメージを図面に落とし込みます。具体的に以下を決めます。
・店舗のコンセプト設計
・店舗の構造
・店舗の導線やレイアウト
・店舗の内装デザイン
・ロゴデザイン(看板・袋)
・インテリアや装飾デザイン
内装設計は通常、設計会社や内装業者に依頼いたします。一般的に、設計会社は設計とプロジェクトの監理を担当し、内装業者は設計に基づいて内装工事を実施いたします。
次に内装工事です。内装工事は店舗内部の改装作業で、床や壁、天井の工事を含みます。さらに、カウンターや施術室、待合室の特別な空間を作るための造作工事と建具工事も行われます。具体的には以下の内装工事があります。
電気設備工事
電力供給に関するメーターや分電盤、照明器具、スイッチ、コンセントの電気機器の配置、これらの機器を適切に動作させるための電源配線工事を含みます。
給排水設備工事
メーターや便器、手洗い器、厨房シンク、グリストラップ、給排水配管の設置を含みます。
ガス設備工事
ガスメーターやコンロ、フライヤー、ガス機器、ガス配管の取り付け工事を含みます。
内装工事は既製品だけではなく特注で作ってもらうことで、エステサロンの独自のコンセプトに合わせた内装の実現が見込まれます。
内装工事の業者の種類
内装工事の業者は、デザイン設計会社や施工会社、専門業者の3種類に分かれます。順番に説明いたします。まず、デザイン設計会社は内装のデザインと設計をいたします。施主からさまざまな要望を受けて、コミュニケーションを通じて理想の内装を提案いたします。また、決まったデザインと設計どおりに施工会社が工事できているか監視いたします。デザイン設計会社に依頼するメリットは、以下のとおりです。
・ブランディングや動線を含めた高品質のデザインが提供される
デザインと工事が分かれているため、見積もりを複数の会社から取り寄せて比較することができる
一方、デメリットは以下のとおりです。
・デザインコンセプトが決まり、図面が完成してから工事の正確な見積もりを取る必要があるため時間がかかる
・気に入ったデザインでも、予算内に収めるために妥協する必要がある
次に施工会社です。施工会社は元請けの立場で、実際の工事現場でさまざまな専門業者を手配し、作業を指揮いたします。同時に、工事が計画どおりに進行しているか、近隣住民に迷惑をかけていないか監視いたします。通常、施工会社はデザイン設計を行わず、代わりに実際の施工作業を計画し職人を手配し、監督を行います。施工会社の利点は、工事現場に密接に関与するため直接職人に依頼することができ、費用を削減できることです。
とくに既存の内装をそのまま使用する場合やデザインが不要な場合は、施工会社に依頼することで、迅速かつ費用効果が高いです。一方で、デザイン設計も受注している施工会社は、図面作成を外部に委託していることがあります。クライアントがデザインに強い拘りを持っている場合、直接デザインの打ち合わせが難しいため、理想的なデザインにならない可能性が高いです。クライアントが好みのデザインを選び、効率的に進めるためには、デザイン設計会社に直接依頼することがおすすめです。
また、デザインと工事の両方が必要な場合、設計会社と施工会社に依頼するか、設計と工事を一貫して行う施工会社に依頼することがおすすめです。最後に専門業者です。専門業者は、内装工事を実際に現場で行う熟練した職人のことを指します。元請け企業の下請けとして雇われることが一般的です。施工管理会社の指示に従い、電気やガス、什器、クロスといったさまざまな専門的な工事をいたします。一部の専門業者は、特定の専門技術や特殊な工法に優れており、施主や設計者から直接指名されて工事に参加することもあります。
業者選びから工事開始までの流れ
業者選びから工事開始までの流れを説明いたします。まずは、業者選びです。理想的な設計を提案し、コミュニケーションが円滑で、予算内に収めることができる設計会社を選ぶことが重要です。複数の業者に見積もりを依頼し、相場を把握しながら費用を検討することがおすすめです。オフィスの内装工事は多岐にわたり、業者によって得意とする分野が異なることがあります。業者のウェブサイトで施工実績を確認し、実績豊富な業者から選びましょう。次は、業者と打ち合わせです。
理想的なデザインや施工期間、オープン予定日を共有するために行います。この際、店舗の広さやレイアウトの図面を提供し、テナントの制約についても伝える必要があります。複数回の打ち合わせが行われることを考え、初回の打ち合わせは早めに行いましょう。その次に見積もりです。物件を実際に業者に見てもらい、希望する内装工事を詳細に相談した後、見積もりを依頼いたします。個別の見積もりが手間だと感じる場合は見積もり比較サービスを利用することもおすすめです。信頼できる業者の中から、施工実績が豊富で適正価格を提示してくれる業者を選びます。
見積もりが出され、工事日程が確定したら、内装工事を開始いたします。内装工事の期間は業者や業種によって異なりますが、通常、デザイン設計から竣工までの所要時間はおおよそ3ヶ月~4ヶ月かかることが一般的です。内装工事が開始されたら、見積もり書と工程表が提供されます。週に1~2回現場を訪れて、工程表に基づいて行われているか定期的に確認しましょう。工事現場では、実際の状況に合わせて工程が調整されることがよくあります。もし初期の計画と異なる点が見つかった場合、業者と早めに相談できれば、適切な対処ができるかもしれません。
まとめ
エステサロンの内装工事をするには、まず業者選びから始めます。業者はデザイン設計会社や施工会社、専門業者の3種類あり、それぞれのメリットやデメリットを把握したうえで選びましょう。選ぶ際に、業者のウェブサイトで施工実績や口コミを確認し、オンラインで見積もり比較することがおすすめです。業者を絞ったら、理想的なデザインや施工期間、オープン予定日を打ち合わせします。打ち合わせの次は、最終見積もりを行います。信頼できる業者の中から、施工実績が豊富で適正価格を提示してくれる業者を選びましょう。そして、業者と契約したら施工を開始いたします。その場合、週に1~2回現場を訪れて、工程表どおりに工事が進んでいるか定期的に確認しましょう。もし初期の計画と異なる点が発見された場合、速やかに業者と相談することが重要です。工事がスムーズに進行するよう、綿密なコミュニケーションと管理が不可欠です。